(1)夫婦関係を見直す
(2)相手の良い面に目を向け、自分の行いを改める
(3)期間を決めて別居する
夫婦関係の悪化によって、
離婚を考えている方もいらっしゃると思います。
近年、日本では離婚率が大変高くなってきました。
離婚の理由として代表的に上げられるのは、
金銭面でのトラブル、暴力や浮気、夫婦関係の悪化などが挙げられます。
まだまだ世の中では「離婚=良くないこと」という価値観が残り、
離婚した方が肩身の狭い思いをしていることも、少なからずあるのです。
離婚することで、その人自身がその人らしく生きられる、
子どもの安全が確保されるなど、前向きに進んでいけるのであれば、
離婚も良い選択肢であるという理解が進んで欲しいと私は思っています。
しかし、「今の状態が辛く苦痛だけど、本当は離婚を望んでいない。」というのであれば、
離婚を考える前に、まずその危機を乗り越えるための行動をしていくべきだと思うのです。
離婚という結果ではなく、今の状態を改善し乗り越えたいという方に向けて、
離婚の危機を脱するための3つの選択肢をお伝えしていきたいと思います。
(1)夫婦関係を見直す
まずは夫婦仲を悪化させている原因を考えてみましょう。
例えば、家事と育児に追われてノイローゼ気味になっている、
仕事のストレスによって家庭での態度が悪くなっているなど、何かしら双方に原因があるはずです。
生活環境や仕事環境などのストレスから、
家庭での夫婦関係が悪くなってしまうことは珍しいことではありません。
イライラした気持ちであれば、些細なことも目につき、腹が立つものです。
そのイライラの原因を、夫婦で突き止めて改善することが大切です。
どちらかだけが改善に努めても、
どちらかがイライラしたままでは先に進めません。
話合いの機会を持って、イライラの原因をお互いが把握し、
出来るだけその原因を排除できるような対策や改善を提案していきましょう。
これは、双方の協力が必要不可欠です。
ですので、まずは夫婦関係を修復したいという気持ちをお互いが持つ事が大切でしょう。
話合いの中で、相手の意見や提案を納得できる程度で妥協するのは良いですが、
自分が納得できないことまで了承してはいけません。
必ず後から、その負荷が辛くなってしまいます。
その時は、自分の意見もしっかりといいましょう。
例えば、「これは私がやるから、ここはお願いしたい。」というように、
夫婦間で協力していくことを主張しながら、
お互いが納得できる所で着地点を作りましょう。
意見を出す時には、自分ばかりにならないように、相手の話にも耳を傾けましょう。
出来るだけお互いが平等に意見を出し、認めていくことが大切です。
(2)相手の良い面に目を向け、自分の行いを改める
人は、嫌なことはよく覚えていますし目につきます。
しかし、良いことは意外とあっさりと忘れ、見えなくなってしまうものなのです。
付き合った当初は、「彼のここが好き」「彼女のここが好き」と思っていたはずですが、
毎日を一緒に過ごす中で、それが当たり前のことになってくると、
好きであった所に目を向けられなくなるのです。
そして反対に、嫌な部分ばかりに目が行くようになっていきます。
夫婦関係が良くないと思うのであれば、まずは相手の良い所に目を向けましょう。
相手の尊敬できる所を見つけることが出来ると、相手への印象はぐっと変わります。
「尊敬できる」ということは、相手は自分に出来ないことが出来る、
自分よりも長けていると認める事なのです。
嫌な言い回しになってしまいますが、
つまり「この部分は自分よりも相手が上」と認める事が出来る人であり、
自分の弱さに目を向けられる人は、必ず自分を見つめなおし今後の改善に活かすことが出来るのです。
ですので、相手の尊敬できる所というのを見つけると、
他にもどんどん良い部分が見つかるようになりますし、
自分の悪い部分や弱い部分にも気づいて直すことが出来るでしょう。
(3)期間を決めて別居する
話合いをすることで夫婦関係を改善していくのが良いパターンもあれば、
クールダウンが必要な夫婦もいます。
顔を合わせるだけで冷静になれない、話合いにならないという場合は、
一度離れてお互いクールダウンをするのも良い方法だと思います。
もちろん「出ていく!」と感情的に家を飛び出すのとは違います。
「お互いが心を落ち着ける時間を取ろう。」という合意を取ってから、
計画的に行って下さいね。
離れることで自分の考えを整理する時間が取れたり、
相手のことを考える時間になったりしますので、
次話合う際に冷静に話が始められるというメリットもあるでしょう。
また、お互い離れて過ごすことで、
いつも当たり前だったことが当たり前でないと気付くことが出来るのも良い所だと思います。
よく、無くして初めて気付くと言われますが、
当たり前にしてくれていたことに感謝をする経験にもなると思います。
この方法を行う場合、短期間でお互い所在は知らせるというのが大切だと思います。
期間を決めずに別居してしまうと、帰るタイミングが分からなくなったり、
離れている間に気持ちが無くなったりということにもなりかねません。
別居と言ってしまうと大げさに聞こえるかもしれませんが、長くても1週間程度。
これくらいの期間があれば十分に考える時間は取れますし、
普段相手がしてくれていることの有難みも感じることが出来るでしょう。
いかがでしたでしょうか。
夫婦関係の悪化を修復することは、お互いが相手を思いやることが1番の近道です。
しかし、それが1番難しいというのも事実です。
これが他者であれば、自分の評価や周りの目が気になり、気遣いをするでしょう。
仲の良い友人であれば、思いやりを持った行動をするのです。
なぜ、夫婦だとそれが出来ないのか。
それは1番心を許している人だからなのです。
しかし、親しき中にも礼儀ありという言葉があるように、
自分が心を許せる人にはどんなワガママを言ってもいい、
負担を掛けてもいいということにはなりません。
夫や妻が理解してくれると信じているからこそ、
つい甘えてしまうというのはよく分かりますが、
どんな人でもそれが続けば相手は辛くなってしまうでしょう。
一番大切な人だからこそ、一番思いやりを持って丁寧に。