【サマセット・モーム】


最も永く続く愛は、報われぬ愛である。


報われぬ愛とは…例えば、すでにこの世を去ってしまった人が忘れられずいつまでも想い続けている。どうしてもダメだと分かっているのに妹を好きになってしまった。テレビの中でしかみたことのない、アイドル〇〇君のことが片時も忘れられない…。そしてもちろん、“絶賛片思い中の恋愛”もこの報われぬ愛に該当するのではないだろうか。恋は盲目とはよく言ったもので、本当に視野が狭くなる。思考もストップしてしまう。通常時なら間違えないこともなぜか平気で違う答えを出してしまう。普段ならドン引きするようなことも許せてしまう。だから逆に報われない愛のほうが悲しいかな、長続きしてしまうんだ。

 

サン=テグジュペリ


愛はお互いを見つめ合うことではなく、ともに同じ方向を見つめることである。


見つめあって満足しているうちはそれはまだ本当の愛ではない。手と手をとりあい、同じ方向をみて歩き出した時がきっと本当の愛のスタートである。
そして本当に難しいのはずっと、同じ方向をみつめて歩き続けること。たまによそ見をしてもいい。時には転ぶこともあるだろう。
そんなときにちゃんと相手の目線を正してあげることができるか、相手の目線に合わせてあげることができるか。つまづいた相手にやさしく手を差し伸べてあげることができるか。そこが大事なポイントだ。


トルストイ


多くの女性を愛した人間よりも、たった一人の女性だけを愛した人間のほうが、はるかに深く女というものを知っている。


「俺、〇〇人とヤッてるからさ~女の喜ぶことなんでも分かるんだよね~」あなたの友達にこんなセリフを吐く男はいないだろうか?経験人数をひけらかし、それが男のステータスだと言わんばかりにふるまう。経験人数が多いほど女性を喜ばすことができるのだろうか?経験人数が多いほど、人として優れているのだろうか?女性の気持ちを理解しているのだろうか?答えは否。そういう男に限ってベッドの上ですら女性を喜ばすことができていない人がほとんどであろう。たったひとりの女性を長く愛することができる、そんな男性こそ実はたくさんのことを知っている。だから焦ることはないのだ。


シェイクスピア


恋の始まりは晴れたり曇ったりの4月のようだ。


4月と言えば桜の季節でもあるが、実際にはまだ陽が落ちてしまうと肌寒い。さっきまでぽかぽかと春の陽気で暖かかったかと思いきや、突然曇りがかってあたりが真っ暗になることもある。
恋のはじまりは、決して浮かれることばかりではない。今日は意中の相手に会えなかった、思うように話せなかった。もっと気のきいた言葉をかけてあげればよかったのに意識しすぎて言葉が出てこなかった。自分じゃない他の相手とずっと楽しそうに話している…。
喜びなどのさくら色の感情の他に、焦りや後悔、嫉妬などのどんより黒い感情がうずまく、これがきっと恋のはじまりなのだ。




シャンフォール


恋をする男は自分の能力以上に愛されたいと願ってる人間である。それが彼を滑稽に見せる理由である。


なんだか最近、〇〇君のファッションとヘアスタイル、すごい気合い入ってる。
…でも…全然似合ってないしむしろ気合い入れすぎてて見てるこっちが恥ずかしくなってくる…。

誰かを好きになった男は自分を気に入ってほしくて、自分を好きになってほしくて、
自分への興味を持ってほしくてファッションやヘアスタイルなどの外見的な部分から変わろうとするよう。

しかし所詮は付け焼刃、諸刃の剣である。ネットで調べた流行のスタイルは、実は全然流行っていなかったり、
自分にはまったく似合ってなかったりするわけなのだ。それをみてまわりは冷静に思う。
「あいつがんばっちゃってる感じ、ダサイな~」


自分の能力以上のことをいきなりしようとしてみてもうまくいかない。
ではどうすればいいか。あきらめるしかない?自分は何も変われない?

そうではない。能力以上のことをしてうまくいかないのなら、その能力を底上げしてしまえばいい。

外見を気にするのであれば、ファッションやヘアスタイルだけ変えればいいのではない。
たるんだおなかや腕を鍛えるために腹筋や腕立て伏せをするのもいいだろう。そしてそれよりも大事なのは内面を磨くことだ。