今回のテーマは、「離婚数に対する日本人の間違った認識」になります。

 

夫婦カウンセラー資格を提供している
一般社団法人日本恋愛結婚コンサルテーション協会(JLC協会)が、このテーマについてご説明させていただきます。

〇コロナ離婚について

コロナ渦になってから、「コロナ離婚」が増えてきていると言われています。

 

コロナ離婚とは、コロナの影響を原因として、またはきっかけとしてする離婚のことをいいます。

2020年の4月に緊急事態宣言が発出されたころから、SNSを中心として話題になり始めました。

コロナをきっかけとした離婚が増える理由としては、以下のようなことが考えられます。

①衛生観念の違い

新型コロナウイルスは、感染を予防するしか方法がありません。そのため、手洗いやうがい、アルコールによる殺菌や除菌などをパートナーに要求しすぎることで、夫婦間のトラブルに発展することがあるのです。

 

②常に一緒にいることへのストレス-

テレワークや在宅勤務の導入により夫婦で顔を合わせる時間が長くなると、適切な距離が保てなくなります。常に一緒にいなくてはならなくなると、それを不快に感じてイライラすることも増えます。

 

③危機意識の違い

危機意識が低い人のなかには、新型コロナウイルス渦においても、避けたほうが良いといわれるような外出を平気で行う人もいます。パートナーがこのような行動をとると、危機意識が高い人は嫌悪感を抱いてしまいます。

 

④育児のストレス増加

在宅勤務によって夫婦で過ごす時間が増えるのと同様に、一斉休校により子どもと過ごす時間も増えました。夫婦間のストレスに子どものストレスも加わり、妻のストレスがさらに増大してしまいます。

 

コロナ離婚をした夫婦の組数などのデータは正式には発表されていませんが、離婚全体におけるコロナ離婚の割合は確実に増えているようです。

 

〇最近の離婚数は増えているのか?

 

2020年に厚生労働省の発表した「人口動態統計月報年計」によると、2020年の離婚件数と離婚率は前年に比べて減少しています。

離婚件数(概数)は、前年の20万8489 組から19万3251組となり、1万5245組減少しています。

また、離婚率(人口千対)は前年の1.69から1.57となり、0.12低下しています。

離婚率(人口千対)は、人口千人当たりの離婚件数のこととなります。

実は、コロナになってコロナ離婚の件数は増えていますが、全体の離婚件数は増えてはいないどころか、減ってきているのです。

〇離婚数はどのように変化してきているのか?

 

さかのぼって1970年以降の離婚数の推移を見てみると、
1983年までは増加を続けていましたが、1984年からは減少しています。

さらに、平成(1989年)に入って再び増加した後は、2002年から減少に転じています。

2002年には28万9836組でピークを達成しましたが、
その後は一度もふえることなく、ずっと減少傾向が続いているのです。

実は、離婚数の増減は、婚姻数に大きく関係しているのです。

そもそも、婚姻していなければ、離婚はできません。

同じ割合の夫婦が離婚すると仮定したら、結婚する人の数が減れば、離婚する夫婦の数も減るのです。

 

〇離婚の多い年齢は

先ほどの「人口動態統計月報年計」によると、
離婚の多い年齢は、男女ともに30歳から34歳がトップになっています。


また、25歳から49歳までは、1位から5位を独占しています。
ドラマにもなり話題となった「熟年離婚」は、他の年代層と比較すると、それほど多くありません。

「熟年」とは定義が曖昧になっていますが、60歳以上の離婚率がは男女ともに極端に低くなっています。

最近は年の差婚もありますが、夫婦それぞれの年齢が高齢になると、離婚率は低いという結果になっています。

 

〇離婚と婚姻年数について

また「人口動態統計月報年計」によるデータには、同居期間における離婚の件数が載っています。

同居期間とは、結婚式をあげたとき、または、同居を始めたときから同居をやめたときまでの期間のことです。

トップ4は、①5~10年 ②10~15年 ③15~20年 ④20~25年となっています。

 

結婚して間もない1~2年は5位、2~3年は6位となっていて、
結婚して5年位経った頃からの離婚が多くなっていることが分かります。

 

離婚の多い年齢では、男女ともに、30歳から34歳がトップなので、
25~30歳位に結婚して5年ほど経った頃から離婚が増えてくると推測されます。

 

いかがだったでしょうか。

 

最近、「コロナ離婚が増えてきた」なんてニュースを聞くと、
離婚の件数全体が増えてきているように勘違いしてしまいますよね。

 

新型コロナが問題になる前には、「コロナ離婚」がゼロだったのですから、最近増えてきていて当然ですよね。

「熟年離婚」に関しても、珍しいケースでみんなが興味を持つ話題だからこそ、ドラマになるのです。

マスコミやSNSの情報には惑わされがちになりますが、情報は正しくキャッチしたいものですよね。

 

この記事を参考にして、離婚について正しく理解して、円満な夫婦生活を送りましょう。